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ハローワーク勤務日記

★ハロワ勤務者の日記帖★

   

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マナーの重要性について

就職面接では、マナーが重要です。

草柳大蔵先生の礼儀と作法を引用した記事にその重要性が載って
いますので、ご紹介します。


>戦後間もない昭和23年秋のこと。評論家の草柳大蔵さんが、
まだ雑誌社の駆け出し編集員だったころ、ある国務大臣邸へ
集稿に伺ったことがあった。朝から雨の中を歩き続けて疲れ気味
だった草柳さんは、応接間に通されたのでソファに深く腰掛け、
タバコに火をつけた。
そのとき、大臣夫人が応接間へ入って来られて、「はい、ご苦労さま」
と原稿を渡してくれた。
草柳さんが帰ろうとすると、「お紅茶でも飲んでいらっしゃい」と声をかけ
てくれた。
美人で有名な奥様が勧めてくれた紅茶には、当時としては珍しいウイス
キーが少し入れてあって、草柳さんは身体も心も暖まる思いがした。
そのとき奥様は、物静かな口調でこう言われた。
 「これから申し上げることを、ひとつの参考として聞いて下さいね。
あのね、他所のお家を訪問して応接間に通されたときは、そこの家の主人
が姿を見せるまでは椅子に腰をおろさず、立ったまま待つものですよ。
そのために、壁に絵がかかっていたり、花瓶に花が活けられているのです」

 奥様が部屋へ入ってこられたとき、草柳さんはソファにどっかりと身を沈め、
穴のあいた靴底から浸み込んだ雨水に濡れた靴下を両手で温めていた。
その自分の姿に、かっと恥ずかしさがこみ上げてきて、耳まで赤くなってしま
った。
 「ありがとうございました」
草柳さんはかすれた声で礼をいうと、原稿を内袋に入れて、雨の道を駅まで
急いだ。
そして電車に乗ってから、どういうわけか「世の中っていいな、素晴らしいもの
だな」という言葉を、幾度も反芻していたという。
 それから20数年が経ったある日、三菱銀行の田実渉会長を訪ねた。
会長面談室に通され、「どうぞお掛け下さい」との秘書の勧めに礼をいい、
立ったまま部屋の壁に掛けられたルオーの絵を眺めていた。
そこへ「やあ、待たせたね」と、笑顔で会長が入ってこられた。
 「まあ、掛けたまえ」
 「はじめまして。草柳と申します」
 「うん、君のことは聞いているよ。書かれたものも読んでいる。
で、僕は何を話せば君のお役にたつのかね」
取材は2時間におよんだ。会長の平易な語り口の中に、きらりと光る表現が
あり、草柳さんは指も折れよと鉛筆を走らせた。
 それから3年が経過した。人物論をシリーズで書いていた草柳さんは、
「中山素平論」を取り上げることにした。中山氏周辺の取材を終えて、いよいよ
中山氏インタビューのため日本興業銀行の会長室を訪れた。
中山会長は懇切丁寧に質問に答えて、細かいところまできちんと教えてくれた。
例えば固有名詞では「カワは三本ガワのカワ(川)ですよ」と、きちっと説明し、
2時間の間、少しもないがしろにすることがなかった。取材が終わって帰ろうと
すると、中山会長はこう言った。
 「君のこと、じつは昨日、田実さんに電話で聞きました。明日、草柳君という人と
会うことになっているが、あなたは何時か彼に会ったそうで、それで伺うんだけれど、
どんな男です彼は?そうしたらね、田実さんが電話の向こうで、“ああ、あの男は
おれが部屋に入るまで座らないで、立って待っているような男だよ”というんです。
それだけだよ。それで僕は、きょう、安心して会うことにしたんだ」

 この実話は、草柳大蔵著『礼儀覚え書』(グラフ社)の冒頭に、
「私が24歳のときかいた恥は三十年間生き続けた」と題して書かれたものである。
若い編集員を諭してくれた大臣夫人の一言は、草柳さんを、日本を代表する
ジャーナリストに育てたのであった。「恥をかくことをおそれるな」―夫人の教えを
生涯実行した草柳さんが、後輩に送る
メッセージである。

/小学校でも、これを題材に教育する先生もおられるようです。














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