就職相談には、まれに親がついてくることがあります。
昨日も、そういう親子がハローワークにやってきました。
息子が17歳で、母親は40歳前後、心配そうに付添って
おります。
少年は中学を出てから、正規の仕事に就いたことが無く、
6ヶ月のアルバイトしか経験がないとのことでした。
少年は寡黙で、質問しても、母親が答えることが多く、
母親自身が、正社員でなく、簡単な仕事から始めさせたい
と言います。
私は、母親に聞こえるように、少年に向かって、最初の仕事
は、死ぬほどつらい仕事が良い。つらければつらいほど、
後の仕事が楽に思える。コレが逆だと、すぐ辞めてしまう。
母親は、なるほどと、うなずきます。
そこで、大工の見習いの求人票を渡し、これを検討するよう
説明したところ、嫌な顔をせず、応募を考えて見ます、と言って
帰りました。
その後ろの待合い席で、私たちの会話を聞いていた社長が
私の席に来て、さっきの男の子は何歳?やる気があるなら、
うちの会社にきてくれないだろうか?
社長は、助成金の申請手続で来ていたのですが、死ぬほど
つらい仕事でもやってやるというガッツがあるなら欲しいと、
話します。
より美味しい仕事を探す昨今、こういう割の合わない仕事に、
積極的に就く求職者こそ、企業が欲する人材なのでしょう。
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