ハローワーク勤務日記

ハローワーク勤務日記で、言いたいことを書いてきました。
言いたかったことは、ほとんど、言えました。
これまで読んでいただきありがとうございました。
また、別のテーマで、ブログを立ち上げたいと思います。

さようなら

ハローワークは全国統一のシステムで運営され、
どこに行っても、求人票や求職票の様式は同じです。
皆さん、他県でもらった様式に予め必要事項を記載
されて、来所しても、書き直すこともありません。

しかし、助成金等の支給申請書に添付する書式は
県ごとに、微妙な差異があります。
助成金を申請する事業主は他県で申請用紙をもらい、
添付すべき書式の説明を忠実に記載しても、別の県
では、必要書式が不備で追加するよう要請されます。

助成金をもらう手前か、素直に応じてくれますが、追加
を依頼する方としては、釈然としません。
全国統一なのに、なんで？と不満に思います。

ハローワークの運営を試験的に埼玉県と佐賀県で実験
開始と言っていましたが、各県が独自に運営をすると、
求人側、求職側両方ともに、サービス改悪になるような
気がします。

マスメディアは、ことの本質を、正確に調査し、地方分権
全て良しというような、煽り報道は避けるべきと感じます。

モンスター社員が労働基準法を勉強して、多額の
賠償金を勝ち取った事例を知りました。

60歳手前の男が、以前ハローワークの相談窓口で
口角泡を飛ばす勢いで、労働基準法の知識を駆使
し、自分が受けた不当解雇の理屈を喋りまくりまくっ
ていました。
この男は技術系の人間ですが、労働基準法に目覚
め、その知識はセミプロ並です。
ハローワークの窓口で、以前から、1時間以上粘って、
自己主張を説き続ける嫌な求職者というレッテルを
持つ男です。
ハローワーク職員から鼻つまみで見られており、相談
窓口でも嫌われ者で有名な男でした。

この男、最近、労働審判または訴訟で数百万円の損害
賠償金を勝ち取った噂が出ました。
どこの企業も解雇したいモンスター社員ですから、解雇
した事業主に同情します。
労働基準法を駆使すれば、このようなことになるのかと
唖然です。
男は、今、別の会社で解雇され、同じような訴訟の準備
を進めているそうです。

クレーマーも金銭の味をしめると、止められなくなることを
聞いたことがあります。
解雇訴訟問題は、めったに起こりませんが、モンスター
社員が、労働基準法は相当武器になると気付いた時の
備えは、やっぱり企業で準備しておくべきなのでしょう。

お金が全然ないので、日雇の仕事はないかと
40歳代の男性が、悲痛な顔つきで相談にやって
来ました。
就職しても、即日お金にならないのなら困るので
ハローワークで、生活の面倒を見てくれる制度は
ないかと聞きます。
私としては、生活保護の相談を市役所でされては
いかがですか、と返答すると、既にしたが、全然
相手にしてくれない。財産とかの確認もせず、健康
で、働けるのだから、先ず就職の意欲を持って、
行動を起こすことが先決と言われた。
自分には、妹がいるので、妹さんにも、当面の資金
援助を頼んでみてはどうか、と言われ、ハローワーク
に来たのだ、と言うことです。
結局、ハローワークの支援制度でも、生活保護に至
る前の、救済のような制度はありますが、それを検討
しても、条件にかないそうにありませんでした。
つい先々月までは、失業保険を毎月16万円、受給して
いたと言っていましたので、市役所としても、それまで
に仕事を見つけるべきなのに、自業自得だというような
ことなのでしょう。

最近、生活保護の申請受付は、厳しくなったのかも
しれません。
自民党が、「自立」を強調して、先の選挙に勝ったのは、
正しい国民の選択だったのかもしれません。
鉄の女サッチャーが「人間は努力して生きていかねば
ならない」と主張したように、行き過ぎた過保護は、人間
を堕落させるようです。
バラマキと甘言の民主党政権には、もう戻らないような
気がします。

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よくドラマに出てくる浮浪者にそっくりの男がやってきました。
歯は抜け、顔は黒く、無精ひげを伸ばし、何年も洗濯していない
汚れた服と汚い帽子を着用ていました。年齢は70歳付近という
印象ですが、本当はもっと若いかも知れません。
口を半分あけていますので、歯がほとんどないのが分かります。

受付には来ません。ただ、待合の椅子に座り、来所している人達
を眺めています。

受付で見ていると、視線を合わせ、にっこり笑います。悪意はなく、
むしろフレンドリーの印象です。視線が合うと、何か言いたそうで、
ずっと視線を逸らしません。

私も、にっこり笑い、表情で応答はしますが、会話はありません。
何も言わず、1時間ほどで、帰りました。